診療報酬の決まり方と選挙協力の重要性について
はじめに
「診療報酬はどう決まるのか」について簡単に解説し、医師の皆様からよく聞かれる2つの疑問にお答えします。
よくある疑問
【疑問1】日本医師会は診療報酬改定に本当に関与しているのか?
【疑問2】なぜ選挙の投票を何度もお願いされるのか?
診療報酬が決まるプロセス
診療報酬の決定には、以下の3段階があります。
- 骨太の方針(政府閣議決定)
社会保障費の大枠が示され、医療費増減の方針が明記されます。 - 財政審(財務省の諮問機関)
骨太の内容をもとに、予算配分が決定されます。 - 中医協(厚労省の諮問機関)
診療報酬の点数や細目を具体的に議論・決定します。
重要なのは、①骨太の方針と②財政審には日本医師会は参加できないという点です。ここで予算の上限が決まってしまうため、③中医協ではその枠内での調整しかできません。
国会議員の存在がカギ
日本医師会が直接関与できない①②の段階で、影響力を持つのは「力のある国会議員」です。特に財務省が耳を傾けるのは、選挙で多くの得票を得た議員です。したがって、参議院選挙で日本医師会推薦候補を上位当選させることが極めて重要です。
各疑問への回答
【疑問1:医師会は役に立っているのか?】
中医協では日本医師会の役員が交渉に奔走しています。しかし、そもそも予算枠が小さければ成果は限られます。さらに、診療実態や収入データがなければ交渉材料も不足します。日本医師会からの情報提供依頼には、ぜひご協力ください。
【疑問2:なぜ選挙協力が必要なのか?】
医療財源の確保には、政策決定に影響を与える国会議員の存在が欠かせません。力ある議員を送り出すには、組織票の力が必要です。選挙への協力依頼は、医療を守る=私たちの明日を守るための行動です。
おわりに
診療報酬は、現場の声だけでなく、政治の場での後押しが不可欠です。ご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。


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